2018年 7月 & 8月

この度の関西地方の台風、また、北海道で発生した地震により被害を受けられた皆様へ謹んでお見舞いを申し上げるとともに、一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーのモットーは、『Compassionate care』です。すべての子供を自分の子供としてケアする。そこには疾病を治療するということだけでなく、“心”が大きく存在しています。今回は、その象徴的な出来事をご紹介したいと思います。また、言葉では伝えきれないラオ・フレンズ小児病院(LFHC)での出来事を実際に見ていただきたいと企画したスタディツアーの様子や、現在の大きなプロジェクトである新生児病棟改築の様子もお知らせします。

Aちゃんは生後2か月の赤ちゃん。7月から入院しています。今、事情があってご家族と一緒に過ごせません。病院の中ではみんながお母さん。大きくなった時にどれだけ “お母さん” から愛情を受けたのかをストーリーにして残しておきましょうと、チャイルドライフセラピストがこんな素敵なメモリーブックを作成しました。抜粋してそのストーリーをお裾分けいたします。ジーンとしちゃいます。



チャイルドライフセラピストのコクメング(右)とエリース(左)



最初はとっても小さくて力が弱かったので、鼻からのチューブでミルクを入れていましたが、直ぐにおっぱいを吸うことを覚えてくれました。



あなたは抱っこが大好きでした。そして、とってもたくさんの人たちにいっぱい愛されていました。



このマスクであなたの安眠確保に努めました!



チャイルドライフセラピストのコクメングは、あなたを抱っこして、お話をして、健康で強い子に育つように・・・といつも祈っていました。


Aちゃんが大きくなった時に、LFHCで愛情たっぷりの時間を過ごすことができたことを実感してくれるといいですね。こんな素敵なスタッフがいることがとっても自慢です。

一人一人のニーズを把握してケアを考えることは、Compassionate care の基本です。お決まりのマニュアル通りにやればいいってもんじゃないんです。下は、理学療法士さんが、脳の障害で足がバタバタ動いてしまう子のための保護バンドをミシンで作成中!そして、その下は日本の100均で買ってきてもらった材料で、これまた脳の障害で痰の吸引が必要な患者さんの在宅看護のために作成した手作り吸引器。『できない』と諦めてしまったらプロじゃない。どこかに可能性がないかと考え抜くのがプロの仕事だと思うんです。家族は家族を思いやることに関してはプロですものね。そこを追求したいですね。


理学療法士ボランティアのグレースが、カタカタとお裁縫。
多才だな・・・うらやましい。



来週、実際に患者さんの家へ持参予定!


やっとです!クラウドファンディング2017のご報告!!!

待ちに待ったフェリチンマシンがやっと来た!昨年のクラウドで購入に至ったこのフェリチンマシンが2週間前にやっと病院へ到着しました。ラオスの税関でとっても長いこと立ち往生して、ながーい旅の末の到着。昨年の12月には税関にいたんです。今か、今かと待つこと9か月。やっと来た!ご協力いただいた皆様に早くご報告したくてウズウズしていましたが、やっと報告できて私もとっても嬉しいです。

そして、先週のサラセミアクリニックから本格的に使用開始!今日までに10人の患者さんが検査を受けました。この器械が来るまでは、首都のビエンチャンまで血液検体を空輸しており、一回の検査に$22.50ほどがかかっていました。院内に関してはすべて無料で提供している当院ですが、院外のものは、自己負担としています。家族にとってはとても大きな負担です。どうしても払いきれないという家族も多く、かといって治療をあきらめてほしくはないので、その場合には病院が代わりに支払っていました。けれどもそれは、病院にとっても大きな負担になります。

フェリチンの検査をするのは、次の3つの条件のうちどれかに当てはまる子です。
1.輸血を10回以上した経歴がある 2.10歳以上の子 3.過去にフェリチンの値が高いといわれたことがある これらの条件に当てはまる子は年々増えてくると想定されています。実際、週に1回のサラセミアクリニックでは対応しきれなくなったため、7月からは2回に増やしました。器械の使用頻度は、ますます高くなりそうです。



記念すべき1回目の検査中をパチリ!スタッフも嬉しそう!


この器械の導入は、病状の把握と治療方針決定に大きく貢献します。しかし何よりも、患者さんや家族への経済的・精神的な負担軽減となり、それが通院を継続するモチベーションに大きくつながることは間違いありません。ご協力をいただいた皆様、本当にありがとうございました。心より感謝いたします。


新生児室増床改築工事スタート

2016年10月にオープンした新生児室ですが、予想以上にそのニーズが高いことが病床稼働率のグラフから読み取れるかと思います。予定日前の出産や低体重で生まれた場合、家庭で普通の生活ができるようになるまでには時間がかかります。つまり、病院にいる滞在日数が普通の入院病棟に比べて長くなり、ベッドがなかなか空かないということになってしまうのです。ベッドを詰めても、授乳室を使っても、ナース詰め所を使っても足りない状態。それでも最善を尽くして十分な診療・ケアを提供しようと頑張ってきましたが、超低出生体重児(1,000g未満)も多く入院する状況においては、安全な環境とは言えません。

そこで、隣接する県立病院の小児科病棟だったところを新生児病棟に改築することが決まり、その工事が始まりました。現在のところ10月中のオープンを目指しています。次回のこの紙面でお知らせできたらいいなと思います。



最近の新生児室はいつも満員です



新生児室の稼働率は常に100%以上



長い廊下の両側にお部屋があるタイプの病棟です



今の2倍以上の新生児を受け入れられるようになります


フレンズJAPAN主催スタディツアー開催!!

14名の皆さんがLFHCの活動にご参加くださいました!もちろん観光もありましたが、何より病院の活動に興味を持ってくださった皆さんですので、病院見学で全体のイメージをつかんでいただき、7名ずつに分かれて訪問看護へも一緒に行っていただきました。最終日にはみんなが1つの家族のようになって、とてもいい感じでした。下の写真はルアンパバーンの空港で最後の1枚をパチリ!





街の中にあるフレンズギャラリーでフレンズの歴史を知っていただき、屋上で記念撮影



訪問看護で村へ。途中のランチとトイレ(どこ?笑)休憩



月1回開催されている献血デーもあり、、濃厚な血液を ご協力いただきましたー!


訪問看護で村へ向かっている途中、前方にドロドロ道で動けなくなっているトラックが・・・。あれこれ頑張り、ようやく脇へよけた後、LFHCのパワフルカーがトラックをロープで引っ張って救出成功!トラックには小さいお子さんを抱えたご夫婦が乗っていて、泣きながら「ありがとう!」と言っていました。ここを抜けられなければ一晩(もしくはもっと?) ここで過ごすことになったかもしれないですものね。良かった。ツアーの皆さんも、ちょっとしたスリリングな場面に、この後ちょっと無口になってしまいました・・・。ドキドキさせてしまいすみません!



私がラオスで経験していることを日本の皆さんに言葉だけで伝えようとしても限界があります。でも、こうして実際に来ていただき、温度、匂い、音などを感じながら経験していただくことで、伝わることがあったなら嬉しいなと思っています。またぜひお越しください!

今の旬のお話と最近のラオスの風景を最後に(^^♪



今の“旬”は、大好物のアボカドです。毎日食しております。サラダ、サンドイッチ、ディップ、そのままでも、時には火を通してホクホクのアボカド。美味しいです。お値段も安い!1キロで250円くらいです!この時期が終わらないでほしいです。でも食べすぎかも?体重増加が止まらない・・・。





いつもの雨季よりも雨が多い日々の中、時々見せる青空とその下に広がる緑からいっぱい充電しています。上の写真は、訪問看護へ行ったある村の風景。下の写真は、我が家からの眺め。ちょっとお洗濯物のシーツが写っていますが、アッという間に渇いて気持ちがいいんです!太陽って偉大だなぁとじっかーん。
やっぱり、雨季の晴れ間が大好き。

この2か月は日本で大きな災害が続いて発生し、胸が痛む日々でした。ラオス南部のアッタプー県でも完成間近のダムが決壊し、鉄砲水がたくさんの村人を襲い尊い命が奪われました。世界中どこにいても安心できないなと実感していますが、2018年の後半戦は、必ずみんなが元気になると信じて、レッツゴー!


  フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーJAPAN 代表
  ラオ・フレンズ小児病院 看護師               赤尾 和美


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