2018年 9月 & 10月

前回のこの出来事でお知らせした新生児病棟の改築工事が完了しました。また、この2か月はたくさんのイベントが開催されましたので、これらの出来事を中心にお伝えいたします。

前回のこの出来事で新生児病棟の改築工事がスタートしたことをお伝えしましたが、急ピッチで工事が進められ、10月19日にオープニングを迎えることができました。オープニングの日には、イギリスから、エリザベス2世女王のお孫さんベアトリス・オブ・ヨーク王女(写真下)がご来院くださり、記念すべき日となりました。

旧新生児室に入り切れず、あちらこちらに分散して寝ていた赤ちゃんが新病棟に移り、新生児病棟の20床はオープン当日から満床に。広々とした場所で診療できるようになり、スタッフも効率よく動けるようになりました。



改築中の新生児病棟



完成した広々と明るい新生児病棟



お母さんがゆったりと授乳や搾乳できるスペースも!


ラオ・フレンズ小児病院(LFHC)の古い新生児室がオープンしたのは2016年10月です。空床があったのは最初の数か月のみで、その後は常に100%以上の稼働率となっていました。新生児室に来る赤ちゃんは、予定より早く産まれてしまった子がほとんどです。外界に適応するには各臓器が未熟なので、適切な環境が必要になります。しかし、古い病棟では、狭い部屋にぎゅうぎゅうにベッドを詰めて置き、お母さんたちがゆったり座るスペースさえも無い有り様で、適切な診療ケアを提供できているとは言えない状態でした。

新しい新生児病棟が必要なことは明らかで、院内外でディスカッションと交渉を進めた結果、隣接するルアンパバーン県立病院内に場所を確保。8月から工事に着手し、約2ヶ月でオープンにこぎつけました。完成を待ちわびていたスタッフや赤ちゃんのご家族、とても嬉しそうです!初日から全20床すべて埋まったことが、需要の高さを物語っています。



今年で4回目を迎えるルアンパバーン・チャリティ・ハーフマラソンが開催されました。今年は約1,600人のランナーが世界遺産の街に集結!このマラソンの収益金は、ラオスで小児医療を提供するLFHCに寄付されます。筆者は第1回目からフル参加!1回目は500人に満たなかった参加者が、毎年増えていることはとても嬉しいですね。昨年からはLFHCが主催となり開催を続けていますが、準備はとても大変です。今年は、在ラオスアメリカ大使のレナ・ビター大使(写真下左端)、イギリス王室からベアトリス・オブ・ヨーク王女(写真下中央)もご参加くださり、チャリティへのご協力をいただきました。さらに病院からは、2台の車いす選手も7㎞に参加!たくさんのランナーからハイタッチのプレゼントをもらい、嬉しそう!後日この2人には、病院でメダル授与式を行いました!

LFHCスタッフは、ランナーとして当日を盛り上げる人、メディカルテントや給水所、マラソンキット配布などのボランティアとしてバックアップする人、当日の院内での診療をしっかりと守る人に分かれて、全員でこのチャリティイベントが成功するように力を合わせました。そして無事、大成功に終わることができ、みんなで大きな達成感を味わうことができた1日でした。すでに今から、来年が楽しみですね!



まだ暗いうちからのスタートでしたが、熱気でムンムン



LFHCから、ちびっこ車いすランナー参戦!





創設者・井津建郎(右)も老体に鞭打って完走!







終了後の集合写真。みんなとってもいいお顔していますね!


マラソンの時期に併せて、昨年から始めたファンドレイジングイベントのGALAチャリティディナー。2回目の今年は、230名のゲストを迎えての大イベントとなりました。ゲストとして、前述の新生児病棟オープニングにお越しいただいたベアトリス・オブ・ヨーク王女、在ラオスのイギリス大使、アメリカ大使、フランス大使、オーストラリア大使、日本大使館公使らもご参加くださり、盛大に催されました。





ベアトリス・オブ・ヨーク王女のスピーチ



ラオス人スタッフも多くの方々からのサポートを実感です
©Adri Berger


ライブオークションのMCは、LFHC医療部長のインディ医師と看護部長のマット看護師。普段の医療従事者の顔から一転、オークショニアに大変身です!面白おかしく、とてもいいテンポで進行する姿に、ラオス人スタッフも大喜びでした。そして、チャリティオークションのアイテムには、「LFHC外国人スタッフとの1日デート券」という面白目玉商品もあり、アットホームなエッセンスも所々に。

プログラム終盤には、ソムチッタナ医師へのこれまでの貢献を讃える表彰式が行われました。彼女は、LFHC開院に伴い、県立病院の小児病棟から引き続き、当院において次世代の人材育成とラオスの小児医療発展のために大きく貢献してくれました。

ラオス人シンガーによるエンターテイメントも大いに盛り上がり、参加したラオス人スタッフも、多くの方々のサポートにより、自分たちの日ごろの活動が支えられているということを実感することができたようです。ご支援いただいた皆様、ありがとうございました!



インディ医療部長とマット看護部長の次のキャリアはMC!?(^_-)-☆



ソムチッタナ医師の表彰式


ルアンパバーンの街の中でフレンズの活動を告知していたフレンズビジターセンターが、新しく“フレンズギャラリー”として生まれ変わりました。ギャラリーという名前の通り、館内はたくさんの写真や民芸品が並び、また、フレンズのこれまでの活動が展示・紹介されています。 入口には団体のスローガン“Compassionatecare”のフレーズが飾られていて、ゆがまぬスピリットを貫き通す信念が協調されています。 皆さんもルアンパバーンへお越しの際にはぜひお立ち寄りください。ロケーション詳細はこちらをご参照ください。http://www.fwab.jp/activity/lao/fvc



大きなローカルパワーとなる地元のサポーターもご招待しました



ルーフトップからの神秘的な夕日を眺めながらのオープニングでした


今回は、イベントのお知らせばかりとなってしまい、「ん?院内はお休み?」と思われた方がいるかもしれませんが、病院は変わらずに診療を続けています。それも、来院患者数は毎日100人を超える日々が続いています。 下のグラフは、1月から12月までの来院患者延べ数を2015年から2018年までを色分けして表示したものです。どの月も年々増加しているのがわかるかと思います。 多くの方々が関わってくださった数々のイベントにより、こんなにたくさんの子供たちが、安心して医療を受けることができているのです。ラオスの子供たちと家族に代わって、皆様に心から感謝の気持ちを申し上げます。 そして、たくさんの子供たちの笑顔がラオス中に広まるように、スタッフ一同前進を続けていきたいと思います。




最近のラオスの風景と今の旬を最後に(^^♪



お寺にはお坊さんによって飾られたランタンがいっぱい!



50を超える大きな山車の行列が街を練り歩きます



私の灯篭は向かって左。しっかり願いを込めて流しました


10月の満月の日に行われるランタン・フェスティバルは、お坊さんが雨季の3か月に及ぶ修行から明ける時に行われるそうです。ラオス語では『オークパンサー』と言います。各寺では、独自にたくさんのランタンが装飾され、それはそれは幻想的!村や寺では大きな山車を作成し、ルアンパバーンの街を練り歩きます。そして、最後には聖なるメコン川へ放ち、川の神への敬意と無病息災を祈るのだそうです。人々は、一人ずつの灯篭に火を燈し、メコン川へ放ちながら祈りを捧げます。1年の節目、節目にこうした行事があるのは、生き様を振り返るチャンスを大事にしなさいよということなのだろうな・・・と灯篭の日がゆらゆらと少しずつ遠のいて小さくなるのを見ながら考えました。

今の旬は、マックプック。 ザボンのようなフルーツです。大きくて皮をむくのが大変ですが、ついつい丸ごと1つ食べてしまいます。ジューシーで、甘ずっぱくて、いい香りです。道端で皮を剥いて販売しているのを、この時期にはよく見かけます。今日も2つほど購入してしまいました!(^^)/







日本でもラオスでも災害が続き、人々の気持ちは沈みがちでしたが、イベントやフェスティバルで盛り上がりが見えてきた感じですね。このままの調子で2018年を終え、新たな年への弾みとしたいなと思います。これから日本もラオスも寒い季節になりますが、寒さを吹き飛ばして頑張りたいと思います!


  フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーJAPAN 代表
  ラオ・フレンズ小児病院 看護師               赤尾 和美

(Photos ©Adri Berger, Running Reel, Greg)

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