2019年 9月 ~ 10月

毎年9月と10月は、ラオスでも日本でもたくさんのイベントが開催され、とても忙しい月となります。この時期、病院内もこれまでにないほどの忙しさでしたが、子供たちには嬉しい訪問客もありました。今回は、そんなイベントの数々や多忙な院内の様子をお知らせいたします。

前回は外来の患者数を示すグラフを掲載したのですが、今回は2015年に入院病棟をオープンした時からの入院患者数の推移をグラフにしました。うなぎ上りという言葉を説明するのにふさわしいグラフですね。年々患者数が増えています。また、今年は感染症の流行により、患者数のみならず、滞在日数が長い患者さんがとても多かったことが特徴的でした。入院病棟には24床のベッドがありますが、写真のように廊下や治療室など空いている場所にもベッドを置いて、対応に当たっています。





廊下にもベッドが並びます

患者さんがたくさん来ればそれだけ経費が必要になります。やりたいこととできることが違うのは当然なのですが、とは言え、日々来る患者さんを追い返すわけにはいきません。少しでもたくさんの子供たちへ医療を提供するために、様々な形のファンドレイジングをしています。毎年10月は、ラオスでも日本でもこうしたファンドレイジングのイベントを数々開催していますので、ご紹介いたします。

最初にご紹介するのは、フレンズが主催するスタディツアーです。昨年は10名を超える大人数でしたが、今年はこじんまりと2名。人数が少ないので、小回りがきくスケジュールを組むことができ、訪問看護、スタッフとの交流、そして、我が家へのご招待を企画いたしました。ツアー参加費の一部がフレンズへの寄付になります。ありがとうございます!



訪問看護先でパチリ!



ラオス人スタッフとの交流ランチでパチリ!



我が家で病院ボランティアさんや駐在日本人の皆さんとディナーでパチリ!

次にご紹介するのは、GALAチャリティディナー。ラオスと日本、アメリカなどで開催しているイベントです。下の写真2枚がルアンパバーンで、右が東京の会場。お越しくださったゲストの参加費やオークションで購入していただいた売り上げの一部が支援になります。このGALAによるファンドレイジングのスタイルは、アメリカでは長年行っている方法ですが、ラオスと日本では最近の新しい試みです。



素敵な会場もリーズナブルな価格で提供していただき、経費削減にご協力をいただきました!



ラオス人スタッフも参加し、将来自分たちが責任を担うファンドレイジングのお勉強になったことと思います。

こちらは東京の会場でリハーサルに取り組んでいるボランティアさん(グリーンのシャツ)です。毎回ボランティアさんにはとてもお世話になっています。少しでもラオスの子供たちへ資金が回せるようにと、皆さんには交通費のみでご協力をいただいています。ボランティアなしでは開催できないイベントです。感謝の言葉しかないです。ありがとうございます。





こんなファンドレイジングもやっています。ルアンパバーン・チャリティハーフマラソンです。今年で7回目を迎えたこのハーフマラソンですが、毎回参加ランナーの数が増え、今年は40ヵ国から1,800名を超える方々がエントリーしました。1回目は400名そこそこのこじんまりとした大会でしたので、ずいぶんと大きくなったものです。参加費の一部を支援としていただいています。チャリティ分が入るために少々お高い参加費ではありますが、皆さんのご協力に感謝いたします。

このマラソンイベントでお友達になった方も年々増え、そういった方々が毎年戻ってきてくださることが、とても嬉しいです。実は私は、ラオ・フレンズ小児病院(LFHC)ができる前の1回目から参加 していて、この数年は患者さんと一緒に走っています。今年はモンちゃん。LFHCに入院していた1年前は歩くことも座ることもできない状態でしたが、ミラクルな回復で、今年は一緒に走れるほどになりました。まだ少々麻痺は残りますが、7キロを私と一緒にボチボチと頑張りました。どのイベントも準備がとても大変です。このマラソンの準備はいろんなハプニングが起こりやすく、毎年ハラハラですが、今年は特に大きな問題もなく、参加いただいたランナーの皆さんにも喜んでいただけたので はないかと思います。お疲れ様でした!そして、ありがとうございました!



スタートラインは博物館の前



托鉢のお坊さんの脇をひた走り!風情があるでしょ!



私も患者さん(モンちゃん)とボチボチ7キロ



ランナーとして参加したスタッフも達成感でいっぱいです!

こんな形でご支援をくださった方もいらっしゃいます。エンターテイナーのほっほさん(森薗拓郎さん)。プロのパフォーマーさんです。(https://www.hohho.net/) ラオスだけでなく、国内外で多くのチャリティ活動をされており、ラオスの子供たちにもぜひ!と、わざわざコンタクトをくださいました。ほっほさんは、病院でのパフォーマンスに加え、訪問看護にも同行。村の小学校では100人を超える子供たちが待っていました。

現地到着までの3時間、道が悪く…少々車酔いの状態で、さらに灼熱の炎天下でのパフォーミングとなり申し訳ない気持ちでしたが、子供たちは大盛り上がりで先生まで大興奮!また、毎日一生懸命働くスタッフにも楽しんでもらいたいと、院内各部署をピエロさんとして練り歩き、風船パフォーミングをしてくださいました。患者さんのみならず、スタッフへもお気使いいただき、とても素敵な時間をプレゼントしてくださいました。ありがとうございます。



ほっほさんを拉致した山の上の学校からの景色



ほっほさんに乗せられて、先生もノリノリダンス!




炎天下にもかかわらず、子どもたちも夢中で見ていました。一つパフォーマンスが終わるたびに大きな拍手が沸き起こり、どの子の顔にも、満面の笑顔が見られました。素敵な思い出になったことと思います。



風船で作った花束を差し出され、はにかむ女の子



愛の告白の後の熱い抱擁!ヒュー!ヒュー!

ファンドレイジングや支援方法には色々な形があり、それぞれ違う形でご協力くださっている方々がいることをご紹介してきました。下の写真もその一例です。支援を思いついた方が、関係各所に呼びかけ、日本の絵本をラオス語に翻訳して送ってくださったのです。さっそく入院中の子供たちに渡し、笑顔をパチリ。

多くのご支援により私たちの活動は支えられています。そのすべての皆さんが望んでいるのは、『ラオスの子供たちが健康に健やかにいられること』だと思います。私たちは、ご支援いただいている皆さん全員に、分け隔てのない感謝の気持ちをお届けしたいと思っています。実際にお会いできたら一番良いのですが、それもかなわず、こうした『出来事』の通信や、ウェブサイト、FB・TwitterなどのSNS、イベント開催などを駆使してできるだけたくさんの方々にお届けできるよう頑張っていますので、引き続き、どうかよろしくお願いいたします!また、皆さんと現地がつながる素敵なアイデアがありましたら、ぜひご提案くださいませ!



子どもの笑顔、最高ですね!もっともっと笑顔を作りたいですね~





カンボジアのアンコール小児病院スタッフが来日しました。この来日も支援者の皆さんへのお礼のためでした。3泊4日という忙しいスケジュールでしたが、今も継続してご支援いただいている方々へ、1年のお礼をするために到着直後からたくさんの施設を訪問しました。彼らが、多くのサポーターがいるからこそ病院が成り立っているということを実感するようになったのは、創立5〜6年くらいからだったと思います。お金のなる木があるわけではないですからね。そして、2013年に現地化して以来、すべてが自分たちの責任として戻ってくることを自覚し、なおさらサポーターとのつながりの大切さを感じているようです。それが、こうして毎年1回、サポーターの皆さんへ挨拶に来ることを大事に思えるようになった…成長しましたね(母親目線になってしまいます)。



成田に到着!眠そうなままで出発!



祝賀会にご招待していただき、少々緊張気味

季節の話題と、東南アジアあるあるをご紹介します。下の写真上2枚は、ランタン祭りの写真です。今年は自宅にも飾ってみました。街ではそれぞれのランタンに思いを込めてメコン川へ流すのですが、私は家でこのランタンに思いを込めて静かな夜を過ごしました。今年は1月から波乱の年でした。日本も世界も思いがけないことがたくさん起こりました。それでも今ここにいることに感謝して、来年への期待と希望を祈りました。各国様々な伝統的慣習がありますが、こうして何気なく過ごしている日々に、一旦立ち止まり感謝するためにあるのだなと実感します。辛いことも通るべき道の一つだったのだと思えるようになりますね。
今日のこの日に、カプチャイ・ライライ(ありがとう)







訪問看護で村へ行くと季節を感じるものに出会います。数か月前には目にも眩しいほどだった青々とした稲。だんだん成長して黄緑から黄色に変わり、稲穂が頭をもたげてきます。院内にいたのではなかなか感じないものですよね。目にも心にもいいなぁと、この景色を眺めながらランチにしました。




東南アジアあるあるその1
無性にチョコレートが食べたくなり、観光客が行くようなコンビニ(?ってほどじゃないけど…笑)に行って、かなり吟味して買ったチョコレートが…ん?なんだか、ボソボソの大きな1枚になってる…(;^_^A 悔しいので食べました!一応、買う時に振ってみて、コトコトって音がしたから大丈夫と思ったけど、ダメでしたね~(笑)




東南アジアあるあるその2
道路に大きな橋を作っているのですが、そこで働く作業員さん(小さなオレンジ色)、命綱もなく、こんな高所でお仕事。えーって感じですが、あるあるです。そして残念なことに、命を落とすような事故につながることも起こっているのです。ここであるあるその3に続きます。実はこれ、私たちの訪問看護の車内から撮っているのですが、この作業が終わるまでずーっと待ちぼうけ。工事の情報も、交通整理もなし。終わるまでひたすら待たなければならないのです。この日は3時間待ってやっと通れました…通るのも怖かったですけどね。




最後に、アーノイ・カムヤイちゃんのその後です。
前回のこの紙面でご紹介したカムヤイちゃん。特別なミルクが必要となった症例ですが、ラオス国内では調達できず、国外から寄付をいただけることになりました。(経緯の詳細は前回のこの紙面をご参照ください)カムヤイちゃんはその後、特に大きな問題もなく、順調に成長していますが(体重5.97㎏、身長64.3㎝)、そろそろ離乳食のことを考えなければなりません。これまでは調合されたミルクを適量あげるだけで、栄養面を心配する必要はありませんでした。しかし、離乳食はお母さんが作ることになるため、色々な配慮や注意が必要です。どんな食材を使えるか、逆に避けるべき食材もあります。

LFHCには3人の栄養士がいますので、彼らがカムヤイちゃんに合った離乳食を考案し、指導してくれました。通常の離乳食を元に、脂肪分の少ない食材を使って作ります。離乳食が始まれば少しずつミルクを減らして、徐々に通常の食事へと移行していきますので、一歩前進ですね。離乳食が順調に進むよう、病院では引き続き、2週間に1度のフォローアップを行います。次回もカムヤイちゃんの成長した姿をご報告できるといいのだけど。皆さんも応援してくださいね!



生後3か月(前回)5,165g



栄養士さんから離乳食の指導中



表情も豊かになってきました!

ついこの間、「アッという間に1年が過ぎてしまいます」と言った気がしますが、また同じことを言う時期になってしまいました。昨年の今頃は何を考えて、何をしていただろうと思い返しながら写真のファイルを見ていたら、色んなことがあったなぁ、アッという間じゃなかったなぁと思いました。そして、今年もやはり、「思ってもみなかったことが起きたもんだ」と思います。想像してた通りの年だったなんてことは一度もないし、これからもきっとないのだろうなと思います。今日まで無事に過ごして来られたことが奇跡的にも思え、感謝するとともに、歳を重ねるという意味がだんだん実感されるようになってきた今日この頃です。この出来事を書き始めて早15年。ずいぶんと続いたものですね。これも想像していなかったこと。いつまで続きますやら…(笑)

  フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーJAPAN 代表
  ラオ・フレンズ小児病院 看護師               赤尾 和美

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