ラオスプロジェクトに向けて

フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーJAPAN 赤尾 和美



2012年にラオスへは4回視察に行き、現地の医療事情を学ぶべく、たくさんの時間を費やしました。ある村では、足の指に感染を起こし、指が無くなるほど溶けてしまっている2 歳の男の子に会いました。自宅から100 メートルしか離れていない真新しいヘルスセンターがあるにも関わらず、1 度も医療にかかることはなかったそうです。

ある医療施設での視察では、病院スタッフ数が来院患者数より多かったり、倉庫状態になっているヘルスセンターもありました。村人たちからは、病院では貧困かどうかが病状を聞かれるよりも先に評価されてしまう、という話も聞かれました。

度重ねる視察から、これらの背景には“使われない医療、使えない医療”が見えてきたのです。目を覚まさせられたようでした。アンコール小児病院の発展を体験しながら、周囲の医療状況も同様に発展していると思いすごしてしまったのかもしれません。

世界には、出会っていない子どもたちがまだまだたくさんいる。多くの支援者に支えられ、“アジアの子どもたちの命を守る”という私たちの使命が揺るぎないものになった今、私たちにできることは、アンコール小児病院での13 年間で培ってきたことをまだ見ぬ子どもたちのために使うことと確信しました。そして、“使える医療、使われる医療”を目指して、ラオスへその第一歩を踏み出そうとしています。

2012年12月


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