〈アンコール小児病院〉急性虫垂炎手術を乗り越え 学校が待ち遠しい!

2015年10月29日


ブン・メン君(*)は急性虫垂炎で入院した9歳の男の子です。現在小学2年生で、シェムリアップより約200kmのところにあるカンボジア北西部のマライ郡に住んでいます。

ブン・メン君は10人兄弟の9番目で、母親は7年前に末娘の出産中に亡くなりました。その後まもなく、父親は2番目の奥さんと暮らし始めました。父親は一番下の2人の子どもを、長女とその家族のもとに預けました。長女は兄弟を育てる責任を感じていました。ブン・メン君の一番上のお姉さんの夫は定職についておらず、その時に応じて、さまざまな仕事を引き受けていました。時には農夫、時には建設労働者として働き、またある時はカンボジアで仕事がなかったために、不法に国境を越えてタイで果物売りとして3~6ヶ月働いたこともありました。その時の給料は一日約10ドルでした。

ある時、ブン・メン君は激しい腹痛のため、数日学校に行くことができませんでした。お姉さんは医者の診察を受けず、処方箋もないまま薬局へ行き、薬を購入しました。弟を医者に連れていく費用がなかったためです。

何日かすると、ブン・メン君は少し回復しました。学校に行くことができるようになり、ある日、高さ5mの木に登ることにしました。ところがその木から落ちてしまったのです。その日に再び腹痛がおき、4日間腸の動きが止まってしまいました。お姉さんは自宅から約90kmにあるバンテアイミャンチェイ州の診療所に弟を連れていき、地元の医者は腹部の超音波検査を行いました。虫垂炎を発症しており、手術が必要との診断結果でした。そして、救命措置を施すために、シェムリアップにあるアンコール小児病院(AHC)に連れていくように勧められました。

AHCに到着すると同時に緊急救命室に運ばれました。再度、超音波検査、レントゲン撮影と血液検査が行われました。医療チームの診察を受けた結果、右下腹部の急性虫垂炎により、手術による患部切除が必要と診断されました。その後、救命措置の必要な患者にベッドを譲るため、彼は緊急救命室から外科病棟に移されました。

翌日、ブン・メン君の急性虫垂炎の手術が行われ、成功しました。現在ブン・メン君は順調に回復しています。術後はそのまま外科病棟に入院し、看護チームによる治療を受けました。4日後に退院予定で、また学校に通うことができます。

ブン・メン君のお姉さんは弟の命を救ってくれたAHCの医療チームに感謝しています。看護チームはみんなとても優しく、思いやりがあり、礼儀正しく、寛容で頼りになると話しています。「彼らの支援がなければ弟は死んでいたかもしれません。」

*注意:個人情報保護のため、患者名を変えています。


カンボジア アンコール小児病院 web-news より



このページの先頭へ